【基礎から解説】日本の軍事力を抑え込む憲法9条の問題点

憲法を破棄することを考える 新しい憲法問題への視座 憲法

憲法9条は常に日本外交においてネックとなってきました。

軍事力を放棄してしまっているからです。

国際社会において外交力とは軍事力のこと。米中含め、核五大国の発言力が国際社会で大きいのはそのためです。

国内社会でもそうですが、誰も力なきものの言うことなど聞きません。

一応、戦力なき軍隊とも言われる自衛隊がありますが、自衛隊は交戦権も与えられていない「警察」に近い組織です。

内閣法制局の答弁では、交戦権は戦いを交える権利ではなく、交戦国が国際法上有する種々の権利の総称とのこと。

つまり、交戦権を否認すると、相手国から侵略されても「黙ってやられる」以外にありません。

ですので、日本は在日米軍の軍事力に抑止力を頼っており、米国のclient state従属国となっています。

日本は絶対に米国の意向に逆らえず、米国にコントロールされている状態にあります。

米国民と日本国民の安全がはかりにかけられた場合、当然米国民の安全が優先されます。

他国に自国の安保をゆだねることは、それ自体がデメリットです。

日本に軍事力を持たせない憲法9条の問題点について、基礎から解説していきます。

日本を不利な状態にさせ続ける日本国憲法!?

1960年の日米安保条約改定交渉の場でも、常に日本国憲法が足を引っ張ります。

憲法9条のため軍事力を供出できない日本は、米国の艦船を修理するなど非軍事的な協力しかできません。

これでは対等な軍事同盟条約は結べず、安保改定交渉でも米国側から指摘されます。

その結果、日本は不利な条件をのみます。

これまで同様、米国に望むだけ日本の領土を米軍基地として提供する。米軍人が犯した犯罪も見逃し、実質的な治外法権を与える。

我が国の先祖が苦心惨憺くしんさんたんし撤廃した治外法権を、在日米軍に与え、日本でやりたい放題。

在日米軍が犯した強姦などの凶悪犯罪は不十分にしか取り締まれず、目をつぶるしかないという不正義をそのままに見過ごしているわけです

これは、日本国民にとって精神的に耐えがたい状況ではないでしょうか。

今も続く米軍の半占領状態の継続は、日本に軍事力を持たせないため、米占領軍により作られた日本国憲法、憲法9条に原因があります。

日本さえ悪いことしなければ世界は○○!?

「日本さえ悪いことをしなければこの世界は平和になるのか・・・」

これは、日本国憲法の前文を読んだ一人の小学生の感想です。

日本が諸外国を信頼し、武器を捨てて、外国人にしたがえば平和な社会が訪れる。そのように前文は解釈できます。

日本は憲法9条で軍隊も戦力も、交戦権(交戦国になる権利)も否認しております。

つまり、諸外国の悪意に対して無防備であれということです。あるいは、諸外国に日本に対する悪意などないと信じきることです。

こんなおかしな条文ができた理由は、米占領軍が作ったものだからです。

現行憲法の前文には次のように記載されております。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの、、、、安全と生存を保持しようと決意した

”われら”とは米国など諸外国の人々を指し、彼らにとって安全で平和な社会を作るため、日本人は自分たちの安全を捨てるということです。

自虐史観。自分たち日本人には生きる価値がないということ。

現行憲法は日本を悪とし、諸外国を善とする構図が前提としてあります。これは当時の米国含む、連合国の人たちの考えです。

日本人が日本国憲法に従順になるほど、かつての連合国の頭の中身を自分たち自身に拡大再生産し、

日本人はかつて戦った連合国の日本に対するイメージを、今度は自分たちで作り上げてしまいます。

無秩序な国際社会では、自助こそが唯一の原則

国際社会は、各国とも自国の利益が最優先です。

自国の利益を捨ててまで、正義をつらぬくような国家は存在しません。

日本人は国際社会のアナーキー(無秩序)を認め、他国や戦前の日本のように軍隊も交戦権も保持し、

セルフヘルプ(自助の原則)こそ自ら救うという現実を受け止めなくてはなりません。

国際社会は、警察も裁判官もいない無秩序な世界です。

国際裁判所もありますが、強制管轄権は存在せず、裁判にかけるには当事国の許可が必要。

泥棒を捕まえることもできなければ、泥棒に自分を裁判にかけるべきか許可を求めなくてはいけません。それが国際社会です。

ですから、国家犯罪を犯した国の代表や高官を逮捕することも出来ず、裁判を受け入れるか否かも、その国家が決めてよいことになっています。

そのような無秩序状態の国際社会の中で、米占領軍が作った現行憲法は、

日本には何もさせないし、出来なくさせる。日本人は悪魔的民族であるから、軍事力を持たせない。国際社会の言いなりにさせる。弱体化させる。早く滅びればいい。

そのような思想のもとにつくられました。

もはや憲法9条改正のみならず、日本国憲法自体をどうすべきか考えるべきかもしれません。

セルフヘルプ、自助の原則が常識である国際社会で、諸外国の善意に頼る。

あまりにも非合理的な選択をしているのが日本です。

外国人は決して悪いことはしない!?勘違いをする日本人

日本国憲法は、在日米軍と言う他国の軍隊を駐留させ、かつ治外法権を与え、

彼ら米軍に好き放題させ、国家の品格と国民の平和な生活をいちじるしく損なわせております。

他国の支配下に入れば、当然その国の意向に逆らえません。

セルフヘルプ、自助の原則が基本である国際社会の現実を無視し、日本国民の生命を非常に危うくさせています。

国内社会においても、国民一人一人が競争し、他人を安易に信用せず、だまされないよう、自身の生活をより豊かにするべく努力しております。

学歴戦争。社会に出ても常に競争です。相手を打ち負かし、富や名誉、高い地位や役職の奪い合いをしています。

これは国際社会も同じ、あるいはそれ以上です。しかし、現在の日本は、

「日本さえ悪いことをしなければ大丈夫だ」などと、外国人に対し身勝手な妄想をし、国内社会以上に熾烈な国際社会を認めようとせず、何も考えないようにしております。

私たち日本国民は、軍事的にも経済的にも、今後は諸外国と戦う気概をもって向き合っていくべきではないでしょうか。

まとめ

憲法9条は、日本の軍事力を抑え込み、米国など諸外国にとって有益なもの。

軍隊を放棄し、交戦権を否認する憲法9条。これでは有効な防衛などできません。

日本政府や日本国民もその点をよく理解しているからこそ、在日米軍に駐留を認め、

米軍兵士の強姦など、その凶悪犯罪を見逃している風潮があります。

在日米軍問題もそうですが、憲法9条を含む、日本国憲法を頂点とした戦後日本の政治体制に疑問を投げかけ、それを変えていく。

日本国憲法それ自体の破棄、無効も選択肢に入れて、取り組んでいかなくてはいけません(了)。

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