政治家は選挙によって生まれます。
そして、選挙のやり方が当選する政治家の性質・能力を決めてしまいます。
悪徳政治家が生まれるのは、政治家個人の資質もありますが、選挙システムという構造的な要因もあると思います。
とくにどぶ板選挙です。政治家の政策立案能力などはまったく問われません。
「チラシを配り、一軒一軒自宅に回り、有権者にペコペコ頭を下げ、一人でも多くの人と握手をし、投票をお願いする」というもの。
そして、議員になりさえすれば、多額の議員報酬を得て、キャバクラやクラブ通い、愛人をつくる。彼らにとって政治活動とは、「議員になることがすべて」です。
一本の法案すら通さず、また作りもしないのです。これで政治家といえるでしょうか。
政治家はどうあるべきなのか、また今後選挙システムはどのように変えていくべきなのか、丁寧に解説。
※こちら政治初心者の方向けの記事です。なぜ悪徳政治家、汚職政治家がはびこるのか、ご興味をお持ちの方はぜひお読みいただけるとうれしいです。
※吉川議員は、18歳の女子大生とパパ活。ようは、援助交際です。ホテルでいかがわしい行為をし、その後雲隠れ。結局、議員も辞めないとのこと。これは氷山の一角です。
政治家と言う職業の本質 | 国民にとって○の痛いことを言うこと
「政治家は本来であれば国民から尊敬される職業です」
なぜなら、国民にとって耳の痛いことを率直に伝え、時には国民を鼓舞し、また叱らなくてはいけない職業だからです。
石を投げつけられるかもしれない。それでも現状のままでは外国からの侵略を受ける、国難が生じるという際にはその真実を国民に明確に告げ、改善策を訴え、国民にも苦役を強いる。
それをしっかり言えるか、ということです。
一方で、国民にとって調子の良いことばかりを言う、バラマキ政策ばかり行う政治家もいます。
選挙で当選しさえすればよい。何千万もの歳費を受け取り私腹を肥やすことに熱中。そういう政治家しか存在しないのが、日本の現状です。
「選挙に受からなければただのヒト」という言葉がありますが、
選挙に受かって議員のバッジをつけたとしても、どぶ板選挙で受かったような人は政治家ではありません。
悪いことをしないだけ、「ただのヒト」のほうがよほど上等な存在だといえるでしょう。
無能な政治家でも当選する選挙システムを変える方法とは!?
選挙戦で、「清き一票をお願いします」と頭を下げる政治家が見られますが、
本来は、有権者のほうも立候補者に対して国政をお願いしないといけません。
ですが、現状、国民も政治家もよくわかっているわけです。
政治家が何かを変えられるわけではないし、何かを出来るわけではないということを。
なので、政治家が選挙戦の時にペコペコするのは不思議な光景ではありません。
現状、無能な政治家でも当選できるような選挙システムとなっているわけです。
こういう現状を変えるにはどうすればいいのでしょうか?
どぶ板選挙を廃止すること|街宣カーでの連呼や選挙はがきも徹底的に禁止
まずはどぶ板選挙という選挙戦のやり方を変えることです。
地元の選挙区の有権者に一人でも多く会いに行き、集まるところに出かけ、なるべく多くの有権者と直接握手をするというもの。
これは政策や法律案と全く関係がありません。
その候補者のパーソナリティで票を獲るというやり方です。そして、どれだけの悪行を重ねようが、候補者と有権者が親戚のごとく関係を深め、
「あの人と知り合いだから投票をする」というような状態に持っていきます。
信じられないことですが、汚職をし獄中にいながら当選したヒトもいるのが現在の日本の選挙です。
本来であれば、候補者を、あるいは政党の政策を合理的に見極め判断して票を入れるというのが正論でしょう。
それをまったく踏みにじるやり方がこのどぶ板選挙です。
ともかく選挙戦に勝てさえすればいい、というイデオロギーがこのやり方の根底にあります。
選挙とは、有権者(国民)を政治的に教育する場です。いまこの国に必要なこと、国民が耐え忍ばなくてはならないことを諭す。それが選挙であり、政治家の役目です。
街宣カーで名前を連呼したり、選挙ハガキや電話攻勢なども徹底的に禁止させる。
政治家の資質、具体的に言うのであれば法案作成能力、法制執務の能力で勝負する。それだけです。
立候補者がTVやネットで政策討論会を行えばよい
まずは、どぶ板選挙を法律で禁止すること。
政党党首の政策討論会をネットなどあらゆるメディアで行い、次に各地方のテレビや集会などでその地元の選挙区の候補者が討論会を行う。
テレビやネットがない時代であれば、直接有権者に会いに行き説明する以外になかったと思いますが、
今の時代はもはやそうではないでしょう。
時の流れにより社会は変わるものであり、それに合わせ制度も変わっていくべきです。
そうしない限りは、お茶汲みやお酒の席での立ち回りが得意なお調子者が選挙に通るでしょう。
あるいは冠婚葬祭巡りをすることに精を出すものが通ります。
政治家として何の能力もないものが選挙戦で受かってしまいます。
まとめ
政治家の能力は、本来は法律を作ることが第一の仕事です。
ほかにも、いろいろな関係団体・組織の意見をくみあげて、みなの利益に合うように調整する役割もあります。
選挙システムの変更は、そのような能力を計れるものとすべきです。
現在のどぶ板選挙方式では、政治家(立候補者)と有権者の距離があまりに近すぎます。
汚職がはびこるのは自然な成り行きです。
またどぶ板選挙ではボランティアのお手伝いも必要で、創価学会や統一教会など、これら宗教組織がバックアップすることになります。
ここにまた、政治腐敗を生む原因がうまれます。「選挙戦で手伝ってくれるから…」と、政治家は彼ら宗教団体の意向をくむようになるのです。
繰り返しますが、どぶ板選挙。ただ有権者の家を回り、握手をする。投票をただお願いする。こんな現在の選挙の仕組みを変えることが急務だと思います。
今後は討論会などネットで配信し、政策立案能力や法制執務能力(法律を作る能力)で有権者が判断できるようにすべきではないでしょうか(了)。
※とくに地方議員の選挙制度に関して次の記事で扱っております。お読みいただけるとうれしいです。
※ドブ板選挙という言葉は、あまり悪い印象を持たれていないのでしょうか。こちらの動画でもそうですね。「実績作り=議員の数を増やす」とも言っております。日本の政治のベクトルは常にゆがみ続けている証拠ですね。
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