2024年兵庫県知事選 候補者すべてご紹介!忖度せず、辛口で斬ります!

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兵庫県知事選が11月17日に決まりました。全国民が注目する中、争点となるのは「パワハラ」です。

日本にはパワハラ防止に関する罰則がなく、斎藤前知事含む自治体の組長、大企業の経営者らのパワハラが野放し状態。

全国に先駆け、兵庫県議会にはパワハラ防止条例を作るべきでしょう。国の法律を逸脱してはいけませんが、国法よりも条例の方が罰則が厳しいものもあります。

地域によって罰則が厳しくなるのは自然なこと。兵庫県では、明石市の泉房穂元市長含め、残念ながらパワハラに対する県民の意識が低すぎる。

元県民局長の死を招いた事実を重く受け止めると同時に、全国中をこれだけ騒がせた責任があります。パワハラ罰則化に取り組む方こそ、次の兵庫県知事になるべきではありませんか。

こちらの記事では、兵庫県知事の候補者を紹介していきます。

※今回の兵庫県知事選、出直し選挙に至った過程はぜひこちらの記事をご参照ください。時系列的にまとめております。

パワハラは「適切な指導」と開き直る斎藤元彦前知事

斎藤前知事に関してはもはや語るべきことがありません。出直し選挙をしたいのであれば、不信任決議が可決されるまでに決断すればよかった。にもかかわらず、

「いや、もし私が議会解散をしたら、維新の会の県会議員は困るだろう。大半が1年生議員。維新フィーバーで受かった人達。不信任決議など出せないんじゃないか」と調子の良いことを考えていた。

元県民局長を自死に追い込んでも罪悪感などなく、「道義的責任などわかりません」と一言。冷たい姿勢です。

県民からの連日連夜の抗議の電話は無視する一方で、実在するかも怪しい高校生の手紙を値千金のごとくに取り上げて、

「ほれ見たことか!ぼくは必要とされているんや!」と出直し選挙を決意したと語る。自分の都合の良いことだけは耳に届くようです。この点の問題点は後述します。

SNSのインプ稼ぎで、9月半ばごろから「#斎藤知事頑張れ」がXに出てきて以来、どうも勢いを取り戻したようです。

インプ稼ぎ以外にも、反マスコミの姿勢が大好き。バズりたい。斎藤前知事擁護でネットミームを起こしたい。ダークヒーロー好き。理由はいろいろとあります。

冒頭でパワハラが争点の一つになると主張しましたが、斎藤氏は例外です。まったく取り組む気がありません。パワハラなど他の組長もしているではないかと、涼しい顔です。

斎藤前知事がなすべきことは、元県民局長の遺族のもとに出向き、謝罪することです。人道にもとる行いを一刻も早く正していただきたいです。

斎藤前知事は天下り斡旋に厳しい態度を取ったと功績を評価する声もありますが、実態は違います。県職員の再就職を斡旋する「兵庫県退職者人材センター」が設けられ、なんと天下りを積極的に斡旋していたことが分かっております。

令和4年7月末~6年6月末までの直近2年間で91人中74人が天下り。約81%が天下りしていました。斎藤前知事が県庁職員の天下り規制をして、恨まれてクーデターというのは全くのでたらめです。

県庁職員に恨まれていたのは、斎藤前知事が県庁職員に恒常的に罵声を浴びせ、やりたい放題だったこと(一般にパワハラ)が原因です。

ネット動画で有権者にペコペコしている映像を見て、「ほんとはいい人なんだな」というのは牧歌的過ぎませんか。どんな悪徳政治家も有権者の前では愛想がいいものですよ。

斎藤前知事は行財政改革に強いというのも、首を傾げます。

行財政改革に対する一般的なイメージは「利権構造に絡めとられ、天下りの温床となっている無駄な公共事業をバシバシと削減していく」というものではないでしょうか。

ですが、斎藤前知事は令和4年3月の兵庫県県政改革方針で示されているように、「スクラップに重きを置く歳出削減型の改革ではなく、事業内容の効率化(ビルドと表現)を重視した改革を」すると明言しています。

残念ながら、無駄な事業をバシバシ削減していきますよというスタンスではまったくありません。

確かに令和5年度末の財政調整基金残高(災害など不測の事態に備える積立金)が127億円で、約30年ぶりに100億を超えました。ですが、斎藤前知事が就任して以来、県税が過去最高額を更新。無駄な事業を削減したのではなく、単に税収が増えただけ。

地方税も上がり続けています。中でも固定資産税。3年ごとに地価を反映して決まりますが、兵庫県は地価が上昇し続けています。2024年は固定資産税の評価替えの年なので、今後も伸び続けるでしょう。

固定資産税は斎藤前知事が決めることではないので、誰が県知事になっても県税は上がります。

一方、悪名高い朝鮮学校への補助金は全国トップクラスの規模で続けております。大阪府では橋下前府知事が2011年に全面中止、維新の支援を受けた斎藤県政でも中止を期待されましたが、継続し続けています。

なんとなく行財政改革に強いと思い込むのではなく、ファクトに基づいて評価すべきだと思います。

※高校生のお手紙も苦言させていただくと、公的な場で知事本人が言うことではありません。高校生が特定されることの危険性、昨今のXを代表とするSNSでの過激なバッシングは斎藤知事本人が最も自覚しているはず。なぜそっと自分の胸にしまっておけなかったのか。まさにクロコダイルの涙。

パワハラ証券業界出身 元尼崎市長の稲村和美氏

経歴を簡潔にご紹介しますと、神戸大卒業後、SMBC日興証券の営業職。よほど成績がよかったのでしょうか。2年半で本社の人事部に異動。

もうこの時点で、今回なぜ彼女が出馬してきたのか、首を傾げたくなります。

証券会社はバリバリの代表的パワハラ業界。その営業職で好成績を取った方が、パワハラが争点となる今回の兵庫県知事選に立候補するのは違和感を覚えます。

証券会社退職後はすぐ政治家へ転身。2003年から2010年まで兵庫県の県会議員。無所属市民派・1人会派の議員とHPには掲載していましたが。後述しますが、実際はそうではない。

2010年には尼崎市長に鞍替え。現職市長の推薦もあり見事に当選。当時の現職市長は白井文(あや)氏。稲村氏は、尼崎女性市長・白井氏とは以前から仲良しで、

白井氏が尼崎市長に初当選した2002年。稲村氏は選挙スタッフでした。白井氏は日本共産党、市職員の労組の支持を得て、自民含む他の野党らが一丸となって推した候補者を打ち破り当選。

白井氏の子飼いである稲村氏も、元々は日本共産党と距離が近かったんですね。

ですが、2018年の尼崎市長選では一騎打ちとなり、対立候補が日本共産党/尼崎地区/委員長代理である流目茂氏。この時点で日本共産党とは一定の距離が出来ていたと思います。

2018年の尼崎市長選の投票率は過去最低更新の24.71%で、稲村和美氏もたったの7万2千票で当選。ちなみに前回の兵庫県知事選での斎藤知事の得票数は約80万票。まったく規模が違います。県知事選を戦えるだけの基盤があるのか、不明です。

現状でのつながりは不明ですが、2018年尼崎市長選は緑の党グリーンズジャパンの選挙支援を受けていました。

緑の党の政策を簡単に並べると、「脱原発」「沖縄の米軍基地反対」「9条堅持し自衛隊削減(災害救助組織にする)」「外国人への地方参政権賛成」「特別永住者のあらゆる権利を日本国民と対等」にする。

特別永住者とは在日朝鮮人であり、日本国民と対等にするとは、国政参政権を与えよという大胆な主張です。緑の党のHPには、一般永住者には地方参政権でよい。が、在日は国民同等の権利を与えよ。

彼ら緑の党グリーンズジャパンの基本政策は行き過ぎていると思います。

2022年の3期で尼崎市長を退任。4期目は立候補すらしませんでした。2022年6月に兵庫県尼崎市で全市民約46万人の個人情報を含むUSBメモリーの紛失事件があり、簡単に説明すると、

尼崎市が業務委託した情報システム会社の会社員が泥酔してUSBメモリーを紛失。その後、無事に見つかりました。

尼崎市自らも情報セキュリティにおける市のチェック機能の不備を認めております。USBの使用も禁止されました。稲村氏は「退任はUSBメモリー紛失とは関係がない」と主張していますが、

もし関係ないのであれば4期目も続けたはずです。あるいは国政への転身。何のプランもなく退任しないでしょう。今回、兵庫県知事選に立候補したわけですから、政界を引退したわけでもありませんでした。

尼崎市長時代の功績などありません。一般的で、フツーの自治体の組長です。

繰り返しますが、自衛隊を削減し、災害救助組織にしてしまえ。在日朝鮮人に国政参政権付与含めた、日本国民と同様の権利を与えよ!と主張する緑の党グリーンズジャパンからの選挙支援を受けるのかは現時点で不明です。

日本共産党の推薦 医師で新人の大澤芳清

医師の大澤氏は9月7日、神戸市で記者会見。次の兵庫県知事選挙に共産党の推薦を受けて無所属で立候補する意向を表明しました。大澤氏は、大阪・岸和田市出身の61歳。

憲法を暮らしに生かす兵庫県政の実現をめざし活動し、協会も運営に参画する「憲法が輝く兵庫県政をつくる会」(憲法県政の会)の協会理事で、もうこの時点で護憲派なのだろうと思います。

日本共産党は、占領時代に唯一GHQに文句を言えた数少ない連中で、はじめは「憲法9条などとんでもない。交戦権も否認しており、こんなの主権国家ではない!」と主張してくれた政党です。

ですが、その後の冷戦環境の中、「日本国憲法は日本の軍事力を封じ込め、ソ連を手引きするのに使える!」と判断し、手のひら返し。今ではすっかり護憲派。

医師である大澤氏は、「医療・介護体制の充実、18歳まで医療費無料が政策の重点」と主張しています。もちろん、どこから財源を持ってくるのかは不明です。他の政治家同様、都合の良いことを並べているだけ。

大澤氏は、県民主医療機関連合会会長・尼崎医療生協病院院長という肩書を持つ。もうこの時点で、「俺は院長だぞ。一般庶民が俺様に逆らうな!」という人間性が見えてきます。

病院の院長先生など、パワハラの代表格ではありませんか。稲村和美氏もそうですが、大澤氏もパワハラ防止には興味がなさそうですね。

争点にする気もない。これほどパワハラが問題となっている。パワハラで辞めた。にもかかわらず、パワハラをどうするか。法制度をどうするか。そういうお話が出来ない。がくっ。

灘校から東大、元経産省官僚の中村稔氏

中村稔氏も斎藤前知事と同様に、キャリア官僚出身です。キャリア官僚は、そのキャリアの中で地方自治体に出向する制度がありまして、

2006年から2009年まで兵庫県に出向しており、産業労働部長を務めておりました。灘校からの東大卒、兵庫県はもともと地元ではあったのでしょう。

退官後は、兵庫県立大の客員教授に天下り。斎藤前知事とほとんど同じ道を歩んできた方です。斎藤前知事の前の知事、井戸元知事も同様です。

井戸元知事も東大卒後、自治省(現・総務省)に入省し、キャリア官僚の道を歩み、2001年から5期20年に渡り兵庫県知事を続けました。

兵庫県民からすれば、またしても霞が関の官僚から県知事様を「お出迎え」するのか、そういう嫌な気持ちになるのは否めません。

10月1日には自民党に支援をお願いにご訪問されたとのこと。これまで選挙に出馬したこともなく、SNS等を駆使して自分で頑張ることも出来ない方です。

TVの立候補表明の記者会見では「兵庫モデル」「誇りに思るふるさと兵庫」の実現に取り組むとのこと。なんともまあ具体性が見えないプランです。かねてから出馬を考えていたという割には、なぜこうもスカスカなのでしょうか。

維新から擁立された参院議員の清水貴之氏

経歴を紹介しますと、早稲田卒後。朝日放送アナウンサー。その後フリーアナウンサー。2013年7月、兵庫選挙区より参議院議員に初当選し、現在2期目。維新の会所属の国会議員。

元々は衆院選兵庫8区に出馬予定だったところ、急遽、日本維新の会から担ぎ出されたという感が否めません。本人から出馬したいとの意向があったと報道もありますが、どうかなという印象です。

日本維新の会の兵庫県議会は、斎藤前知事が議会を解散するのではないかと常に戦々恐々していました。もし解散となれば、1年生議員のほとんどが落選、死屍累々となるのは目に見えているからです。

出馬表明でも「兵庫県を何とか立て直していきたい」とのこと。まったくのノープラン。そもそも衆院選から出馬する予定だったんですから、ムリもないでしょう。日本維新の会のメンツのためにだけ出馬した。そんな印象です。

元兵庫県加西市長の中川暢三氏

中川暢三氏の政治姿勢を一言で言えば、「どこでもいいから自治体の組長」になりたい。彼のこれまでの選挙実績を見ればよくわかります。

2005年に加西市長に初当選、2007年にも当選したものの、2011年には落選。2015年に大阪市議会議員選挙、大阪市長選挙、2016年に東京都知事選、2017年に兵庫県知事選、神戸市長選挙、2018年に西宮市長選挙、

2019年に加西市長選挙、小野市長選挙、2021年に兵庫県知事選、神戸市長選挙、2023年に明石市長選挙に出馬し、すべて落選。

大阪と東京都知事選以外は、加西市も小野市も西宮市もすべて兵庫県内の自治体です。

兵庫県内に基盤を持ち政治活動をしていることが分かります。ですが、特に〇〇市がよいというわけではなく、兵庫県どころか、大都市も含めて、自治体の組長の椅子に固執しているのがよくわかります。

2007年に不信任決議を可決されて、議会解散しております。不信任決議の理由は、中川市長が職員を不正に採用したという疑惑が報道されたことがきっかけ。

その後、斎藤前知事と同様に一〇〇条委員会が開かれ、市長不信任決議。まったく同様です。ですが、斎藤前知事と違って議会解散。ですが、知事反対派の議員が多く当選し、再び不信任が可決。

中川市長は失職し、2007年の出直し選挙で当選。その後、3期目の2011年で落選。その後は、落選続きです。

自治体の組長が不信任決議を可決されることはほとんどなく、斎藤前知事と恐ろしく酷似した状況です。百条委員会が開催されたことも同じです。

直近の2023年の明石市長選挙では、3人が立候補し、トップ当選の丸谷新市長が7万7千票、次点が3万6千票、最下位の中川氏が5千票です。

中川氏の「どこでもいいから組長に」という姿勢はあまり共感されておらず、2021年の兵庫県知事選では5人中4番目、約14万票を獲得。

選挙実績だけを見れば、今回の有力候補の一人かもしれません。1年前まではYoutube動画も投稿。今後、Youtubeの動画投稿があるのか。要注目です。

結構面白い候補者ですよ。HPを確認すると、「落選の原因は、私の能力不足ではない。投票率の低さと既成政党や金持ちに有利な選挙制度にある」と主張されています。また自らが「選挙マニア」と揶揄されていることも自覚しているとのこと。

うーん。バランス感覚もあるではありませんか。ともかくこれだけ多くの選挙に出馬しているわけですから、今回の選挙戦では大いに期待したいです。

明石市在住でレコード会社経営の福本繁幸氏

福本氏は前回の都知事選にも出馬。約3200票を得票。レコード会社経営者としてメディアに紹介されましたが、もともとは整骨院の先生です。

国立身体障害者リハビリテーションセンターのあん摩マッサージ指圧鍼灸科を卒業。平成10年4月に開業もされています。ですが、平成10年9月にはレコード会社、音楽出版社設立へ。令和元年には音楽事務所開設とHPに記載を見つけました。

前回の都知事選公約では、震災復興及び防災対策として、周辺の地方自治体との助け合いマニュアルの整備が必要。若い政治家及び起業家の育成。

また生活困窮者の就労支援及び生活支援の充実、医療業界の夜勤など超過労働の軽減、教育機関での学生及び職員へのパワハラ行為に対する法的な支援など。

今回の知事選では、「県政の停滞を元に戻したい。上からではなく、下に立って職員を押し上げたい」とのこと。

他の候補者同様、斎藤前知事は兵庫県職員からも辞職要求を突き付けられ、県議会からも不信任決議を可決された。よって、斎藤さんでは県政を担えないでしょうというご主張。理解できますが、その理屈の範囲内で考えれば、代わりの「誰か」は福本さんでなくてもいいわけです。

唯一気になるのは、前回の都知事選でもナゾだったんですが、「学生及び職員へのパワハラ行為に対する法的支援」を挙げていたこと。

まさに今回の兵庫県知事選ではパワハラ対策が争点です。いや、争点にしなくてはならないんです。

もし福本氏がこの問題に真正面から取り組むのであれば、大いに期待したい候補者と言えるでしょう。

まとめ

現時点で、投票できる候補者が一人もいません。

兵庫県には前例があります。パワハラで辞職して出直し選挙、それで成功した元明石市長(兵庫県)の泉房穂氏のような男がいる。だから、斎藤前知事みたいなのが出てきます。

「パワハラなんかどこの自治体の組長もやっている。俺だけじゃない」という斎藤氏のお気持ちもわかります。が、県職員を一人自死にまで至らしめ、全国的にここまで問題となった。

皆がやっているからといって自分の非がなくなるわけじゃない。斎藤氏の出直し選挙(開き直り選挙)に関してはもちろん出ればいいと思います。本人の自由です。

ですが、明石元市長のように、今回も無罪放免でお墨付きを与えて自治体の組長の座に戻すのはどうでしょうか。

私はパワハラは厳罰化して止めさせるべきですし、日本のパワハラブラック企業と言う社会文化も根治しなくてはいけません。旧日本軍の組織文化をそのまま移植した戦後日本企業。

旧日本軍を否定するくせに、戦後日本企業を否定しないのはダブルスタンダード。ここで「けじめ」をつけるべきではありませんか。

必ずパワハラ防止法を厳罰とともに制定し、戦前からの悪弊を断つ。そこまでの人物は出てこないとは思いますが、またいい加減に済ませるのだけは止めてほしいです。

※投票前日まで、新しい候補者や公約・政策など、随時更新していきます。

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